研究室の特色
- 信頼できる通信ネットワークを実現する方法の研究
- 安心・安全な社会の実現
- 専門性を身に付け,かつ,専門の枠を超えることを目指す
メンバー
准教授 | 林 正博 |
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研究分野 | 通信ネットワークの信頼性,セキュリティ |
研究テーマ | 通信ネットワークの信頼性分析法と設計法, 暗号 |
研究内容
通信ネットワークの信頼性の研究とは,予備ルートや予備機の設置など,導入する信頼性対策の効果とコストの間で適切なバランスをとる方法論を確立することです。鍵となるのは信頼性を一定の尺度で数値化することです。数値で表すことができれば,各信頼性対策の優劣が明確に分かるからです。従って,どのような尺度を導入するかとその尺度の下での評価法を明らかにすることが研究のはしたとなります。一方、通信ネットワークにおいてセキュリティの問題も大切です.そこで,本研究室では,セキュリティの研究にも力を入れています。具体的には,暗号化したまま計算を行う完全準同型暗号や,隠したいデータを通信ネットワーク内のいずれに格納することが適切かなどの研究を行っています。
社会との接点
通信ネットワークの拡大・発展により,我々の生活は格段に快適になりました.しかし,このように通信ネットワークによる便利さが浸透することは,同時に,私たちが通信ネットワークに深く依存することを意味します.このような依存が常態化すれば,故障によって通信が利用できなくなったとき,我々の生活は大きなダメージを受けます.本研究室の研究は,故障発生によるダメージを小さくする合理的な方法を確立し,安心・安全な社会の実現に貢献します.さらには新たな暗号化方式などにより,セキュリティの面でも通信ネットワークの安全性を高めていきます.
研究室の横顔
信頼性とセキュリティは,通信のあらゆる面と結びついています.部品には部品の信頼性とセキュリティがあります.装置には装置の信頼性とセキュリティがあります.ネットワークの形態は信頼性で決まります.信頼性とセキュリティは社会の在り方と密接に関わっています.信頼性とセキュリティから様々な世界が見えてきます.これを踏まえ,本研究室は「通信ネットワークの信頼性とセキュリティ」という専門分野を掘り下げることに重点を置きながらも,同時にその枠を超え,広い視点で物事を考えられる人材を育成します.本研究し,自ら研究室を作る気概を持つ人が集まることを期待します.
主な卒業研究テーマ
- 通信ネットワークの信頼性評価尺度の研究
- 故障頻度に関する研究
- カスケード故障の研究
- 通信ネットワークの自動最適化の研究
- 大規模災害時の復旧戦略の研究
- 故障発生の社会的影響の研究
- 完全準同型暗号の研究
- 暗号を用いないセキュリティ確保技術の研究
- 秘匿したいデータの通信ネットワーク内配置の最適化の研究
- 図形情報の秘匿化問題
主な就職先
NEC, NTTデータ, 富士通, みずほ総研, Yahoo!, 協和エクシオなど