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学生・卒業生の声

電力の安定供給を支えるため- アーク現象の研究に学部時代の経験が役立っています

瀧 寛之 さん  電気電子工学専攻2年
静岡県沼津工業高等学校 出身
【内定先】
東日本旅客鉄道株式会社

私は現在、電力の安定供給を支える送変電機器で発生するアーク現象を研究しています。事故時に遮断器では遮断時に超高温のアーク放電が発生し、電力の安定供給を困難にします。したがって、アークの発生を抑えると同時に、発生したアークを瞬時に消弧することが求められています。このためには、ガスの流れや温度を計測することが重要になります。本学では、2年生から電磁気学や電気回路といった専門基礎科目を学び、3年生からは計測工学といった、実用的にも非常に重要な科目まで幅広く学ぶことができました。また、座学だけでなく実験が充実していたり,見学会も多く開催されるなど、これまでに学んだ理論を自分の目で見て、体験することができました。私は、このような学びや経験を通して、研究の応用先を知ることができ、より一層の好奇心を持って研究に取り組んでいます。さらに、研究対象が電力の安定供給を支える設備と密接に関係していることから、やりがいを持って研究に取り組んでいます。

スマートグリッドのキーデバイス「スマートメータ」の開発- 学部時代の貴重な経験が活かされています


黒木 雄太 さん
2006年(大学院卒業)
私立日向学院高等学校 出身
【勤務先】
東光東芝メーターシステムズ(株)

一般的にスマートメータと呼ばれている、次世代型の電子式電力量計の設計を担当しています。スマートメータは、多機能な電力量計のことで、例えば、電力事業者とメーター間で電力消費量などの情報のやり取りを行う通信機能や、遠隔操作で開閉制御を行う機能を有しています。これらの機能を利用し、電力消費量や電気料金の視える化や負荷の平滑化、さらには省エネ喚起などの効果が期待されています。こうしたことからスマートグリッドには欠かせないキーデバイスとなります。私の担当する設計業務は、図面の作成や試作品の評価はもとより、製品化に向けて製造の方と打合せを行なったり、生産技術の方と検査工程の打合せを行なったり、と様々な方々とコミュニケーションをとることが欠かせません。製品化までには、うまくいかないことや思いがけないトラブルが起こることも多々あり、辛いこともありますが、それらを乗り越えて無事に製品出荷の日を迎えたときは格別な喜びがあります。また常に新しい技術や知識を勉強したり、世間の動向や情報にアンテナを立てる必要があるので、学ぶべきことも多く、技術者としてやりがいのある仕事だと思います。

開発に携わっていると、試作品の試験や評価は必ず行います。こうした業務に取り組む上で、学生時代の実験での経験が私の基礎になっています。大学では2年生から学生実験が始まり、講義で学んだ半導体やパワエレ機器等に実際に触れて実験をすることが出来ます。学生の時は、早く実験を始めたくて、配線などの準備が出来たと思ったらすぐに装置を動かそうとしたりして、接地を疎かにしていたり、定格以上の負荷をかけてしまったりと様々な失敗をしました。その度に先生やTAの方に実験への取組み方や姿勢など徹底的に指導して頂きました。例えば、装置に電源を入れる前は、短絡や充電部の露出がないかなどの点検を必ず行なうこと。実験を開始する前には、使用する測定機器などの形名や定格、校正期限等を確認し、必ず試験結果と一緒に記載すること等。これらのことはどれも基礎的なことですが、慣れてくるとついつい疎かにしがちです。しかしどんな作業に関しても、安全且つ正確に作業を進める上で大切なファクターなので、日々心掛けて、開発に取組んでいます

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